天に召された友(愛着障害)

こんにちは!ブログに立ち寄ってくださってありがとうございます。
ココは、私が60年の人生で向き合ってきた人生模様、その扉を開け綴っています。
今日は1991年頃の扉を愛鍵で開けてみましょう。

彼女との出会いは私が25歳で彼女は23歳の時でした。
場所はアマチュア劇団の稽古場でした。

若い男女がみんなで楽しそうに肩を抱き合って円陣を組んでいます。


役者を目指しているというより、自分が何者かわからず何かに夢中になりたいと思う若者が集まっているような場所でした。熱く何かを語りたい人間が多い中、彼女はとても寂し気な目をした、その場所には似つかわしくない女性でした。稽古中もよく笑い笑顔の素敵な子ではあっても、ふと見ると寂しそうに遠くを見つめていました。どこか自分に似たものを感じた私は、稽古終わりに誘って親しくなり役者を目指す理由などを語り合うようになりました。互いに生きづらさを抱えながら必死に自分の居場所を探していた私たちでした。。私たちは育った環境が似ていて、お互い二人姉妹の次女。姉と比べられて育ち孤独感を抱えていることも同じでした。ただ、私と彼女の大きな違いは、出会い当時一緒にいる家族でした。私は既に子供がいて心の中には “生きがい” がありましたが、彼女はずっと孤独と焦燥感の中でもがき続けていました。

女性がひとりで顔を手で覆い泣いていいます。

ある日、稽古場に行くと彼女の姿がなく、胸騒ぎがし、彼女の家に電話をしました。お母さまが慌てている様子で口早に、朝方に大量の薬を飲んで病院に運ばれ、命は助かったけれどしばらく入院になる。今は荷物を取りに帰ったと仰いました。胸騒ぎが的中してしまいました。

私が胸騒ぎを感じた理由は、当時、彼女から深刻な悩みを打ち明けられていたからです。
出産を控えたお姉さんが実家に帰ったころから、彼女の様子は変わっていきました。いつも表情は暗く物思いに耽っているようで心ここにあらずな雰囲気でした。彼女は、お姉さんに嫉妬している自分、母親の気持ちがお姉さんに向いていることが許せなくなると打ち明けてくれました。私もかつてそんな気持ちになったことはありましたが、彼女のソレとは大きな差があることもわかりました。23歳にもなって…という彼女の言葉通り、抱く感情も行いも、まるで3歳児のように子供じみたものでした。
特に、お姉さんの出産後、家族が姪のことに夢中になっている様子がいたたまれないようでした。産まれたばかりの姪に激しく嫉妬し、彼女の “赤ちゃん返り” のような行動や言動がエスカレートし、リストカットや姪への暴力など問題行動も目立つようになりました。
頭ではいけないと理解していても、衝動を抑えられず彼女は苦しんでいました。当時の私は、心理学もカウンセリングも全く知らない頃で、ただ同情しかできず、その苦しみの大きさはわかっても深さを理解していませんでした。今思えば、彼女が流す涙の意味も全く理解できていなかったと思います。今なら彼女が苦しんでいた理由も改善方法も心得ているのに、彼女との出会いが早すぎました。紛れもなく彼女の症状は愛着障害だったと思います。

愛着障害


大人の愛着障害の特徴
・自己評価が低い
・人の言葉に傷つきやすい
・人を避けるような行動をとる
・ちょっとした出来事で落ち込む
・極端に人の顔色をうかがう
・ほどよい距離感がわからない
・親のことを恨んでしまう
・恋人(夫・妻)と情緒的な関係を築くのが難しい
・親の期待に応えられないときに必要以上に自分を責める
・怒りをコントロールできない
・思考が100か0になりやすい
・過去に捉われてしまう など

彼女はその後、精神科で処方される大量の薬に依存するようになり、時々、電話で話をしているときは楽しそうにしていても、電話を切ったあとすぐに孤独感に襲われていました。コントロールの利かない自分を持て余し、拒食症を併発し、何度も何度も自殺未遂を繰り返し、精神科への入院を余儀なくされ退院の知らせを受けた時は2年が経過していました。やっと会えると家まで会いに行った時は、以前の面影は影も形もないほどやせ細って、今にも倒れてしまいそうでした。ふっくらした色白で優しい笑顔が美しかった容貌はどこにもなく激変した姿に、私は思わず涙があふれました。「これからは栄養をしっかりとって、もっと太って頑張って生きて行かなきゃ!」とほほ笑んだ彼女。彼女の声を聞けたのは、それが最後でした。数日後、たったひとり海の底で永遠の眠りについた彼女は、10日後、変わり果てた姿となって発見されました。

私はその事件後、“明日は我が身” だと怖くなりました。自分自身の中にある闇をどうにかしなければ、可愛いわが子に辛い人生をおくらせることになるかもしれないと、恐怖に震えました。そして、心理カウンセラーの元へ飛び込みました。

このように、最初は小さな嫉妬心だと思っていた感情は、彼女の幼少期に形成された愛着障害という闇でした。これは気づかず放置されたままだと、どんどん成長していきます。そして気づいた時には薬物治療の底なし沼の中に埋まってしまいます。


もし、ほんの少しでも、自分ももしかして?と思うところがある方は、是非、早期にご相談ください。
カウンセリングは必ずあなたの今の辛さを改善できます。
心理療法と数あるワークで、無意識の執着を手放し自分軸で生き、憧れだった自分を手に入れ、幸せに満ち溢れ、空の美しさに気づける人生の扉を開けましょう。
愛鍵を私がお渡しします。
私と一緒に、自己肯定感を高め 自分らしさを取り戻し、すてきなあなたになりましょう。

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